2020年7月9日発売日の週刊ヤングジャンプ2020年32号「キングダム」第647話を読んだのであらすじ・ネタバレ・感想をまとめました。
本記事はキングダム【最新話】647話のネタバレと感想をまとめた記事になります!
※ネタバレ注意です
【 キングダム 647話 あらすじ・ネタバレ 】
趙の中枢から追われた李牧一派。
再び中枢に返り咲く道はあるのか…
【 馬南慈軍・宿営地 】
朝方。
李牧の天幕から飛び出し、外を歩きながら先程の自分の行動を振り返り、頬を赤らめるカイネ。
憔悴した李牧を励ますため、勢いで李牧の背中に抱きついたことを思い返していました。
その際、ずっと側にいますなんて逆プロポーズみたいなことを李牧に言ってしまった自分自身が耐えようもなく恥ずかしく、ひたすら悶絶。
でも天幕から飛び出してしまったことをチョット後悔も。
あのまま天幕に居たら何か起きたかもしれないのにと悔しがり、地面をドスドス叩くカイネでした。
力いっぱい地面を叩くカイネの姿を偶然見かけた馬南慈、舜水樹、傅抵の三人。
カイネの元気そうな姿に一安心。
日が上り、李牧は馬南慈、舜水樹、傅抵、カイネの四将を召集。
久しぶりの再会となった5人。
互いの無事を喜び合うのもそこそこに、舜水樹は李牧にこの先どう動くつもりなのかを尋ねました。
しかし自分で尋ねておきながら、李牧が答える前に我々には選択肢が三つあると自分の考えを語り始める舜水樹。
表情からは窺い知れないものの、焦燥感に駆られているのは確か。
舜水樹が提示した李牧一派の選択肢とは、
・投降して断罪される
・このまま逃走を続ける
・邯鄲に攻め入り、郭開と遷を抹殺して嘉を王位に就ける
の三つ。
さらに舜水樹は、三つ目の案に変化をさせ、嘉を王位に就けず、李牧が禅譲させて王となり新王朝を設立することもアリと付け加えました。
それを聞いて李牧は当然 舜水樹に厳重注意。
強奪で得た権力など民が認める訳がなく、ましてや王族でもない自分がそれをするなど言語道断であり、そんな腹づもりはないとピシャリ。
では逃げ続けるのですか?と傅抵。
李牧はただ逃げるのではないと、計画を話します。
秦軍に打ち勝ち、趙を守り切るには郭開と王都軍だけでは不可能だと断言。
必ず我々の力が必要になり、否が応にも自分が軍総司令に戻るのは明白だと4人に聞かせます。
そんな楽観的な…と傅抵は懐疑的でしたが、馬南慈も舜水樹も李牧が言うならそうなんだろうと納得。
続けて李牧は、まず司馬尚の「青歌」を目指すことを告げます。
馬南慈は司馬尚の名を聞き、李牧がただでは起き上がらぬ腹づもりと知って大喜び。
李牧は4人に対し、今の何倍もの力になって復帰できるよう ここから立て直すと高らかに宣言。
李牧の目はまだ輝きを失ってはいませんでした。
【 秦・趙攻防線 】
紀元前236年。
この年、「鄴」を攻略した秦軍でしたが、それ以上の侵攻は踏みとどまらざるえませんでした。
李牧がいないにも関わらず、趙軍は的確に秦軍に対処したため動けなかったのです。
なぜこれほどまで趙軍が的確だったか?
それは、李牧が投獄されている時に郭開は李牧から秦軍対策を聞かされており、まるっとその通りに軍に指示を出していたからでした。
【 秦・王都「咸陽」 】
年が変わり、紀元前235年。
この年は中華の驚く予想外の戦いが三国間で起きます。
そして秦でもある大きな出来事が…
大広間では政をはじめ文官たちが膠着する秦・趙攻防線を打開するため、軍議が開かれていました。
そこへ肆氏が遅れて現れ、政に内密な話があると人払いを求めます。
政と昌文君は肆氏を従え広間の外へ。
城壁の上。
肆氏は「可南」において無視できぬほどの動きが見られると若干 言い難そうに政に報告。
政は「可南」と聞いてすぐさま呂不韋を連想。
三年前の嫪毒事件により呂不韋は冠位を剥奪され、河南の城に隠遁していたのです。
政の読みは正しく、肆氏は確証は無いが呂不韋絡みではないかと、河南の現状を伝えます。
現在「可南」には咸陽(朝廷)を追われた各名家の残党らが続々と集まってきており、この三年の間に再び大勢力と呼べるまでに膨れ上がっていました。
呂不韋が集めたという情報は無いものの、この河南に残党が入る流れは一向に止む気配はありません。
肆氏は呂不韋の求心力を恐れ、再びクーデターまがいの大事件が起こる前に、呂不韋の命を奪うべきだと政に進言したのです。
肆氏の進言を聞き、その決定を下す前に、まずは自分が直接会って呂不韋と話してくると答える政でした。
キングダム第647話END
キングダム第647話感想と考察
冒頭のカイネの妄想乙女っぷりが可愛かった。
もはや傅抵が入り込むスペースなど無さそう。
何だかすっかりこの二人はキングダムの恋愛パートを受け持つ役割となっていますね。
【 ポジティブ李牧 】
憔悴しきっていた李牧でしたが、どうやらカイネに慰めて欲しかっただけのようです。
それであわよくば…って狙いだったのかも。
すさまじい思慮遠望と言わざるをえませんね。
もう全然前向き、ずっとポジティブ。
李牧は自軍を「青歌」に向かわせようとしています。
嘉のいる「法紹」ではありません。
法紹で嘉を守る軍はおそらく多くはないでしょう。
郭開としては、李牧だけでなく、嘉にも生きていてほしくはありません。
特に利用価値のない嘉なら尚のこと。
李牧に守ってもらえなくなった以上、郭開、または王翦に攻められた場合、嘉は自害か隣国への亡命しか道はなくなります。
嘉が李牧に言われた通り、最後まで希望を諦めないのであれば、亡命を選ぶでしょう。
李牧はそれを見越して自軍を法紹に置かなかったのかも。
だとすると、これはこれでポジティブな考えですよね。
極めつけは、どうせ郭開は泣きついてくるさ!という楽観的すぎる展望。
窮地に陥った郭開が王翦と何らかの取引をすることさえ見越しての「青歌」での雌伏かもしれませんし……
これだけポジティブだと、もはや李牧は天然の面白キャラに見えてきましたね。
【 いまさら呂不韋 】
正直、ニ行くらいの文章で済ませてもいいのではないかと思わなくもありません。
中華史において傑物とされる呂不韋ですし、キングダムの中でも政に与えた影響は計り知れないものがあります。
ですから、その最後もきっちり描きたいのはわかりますが、何週もかけてもらっても正直ワクワクはしません。
おそらく、政や秦の行く末を案じ、自分がいてはと毒を煽る呂不韋という展開が予想されます。
その流れの中で、咸陽を追われた大勢の文官や各士族を中枢へ復帰させる話を盛り込むのでしょう。
感動的なお話になるような気がしますが、それでも一話だけでいいのではないかと思います。
【 三国間の争い 】
紀元前235年に起こる三国間の争いってのは、秦と魏と楚によるものだと思われます。
これがどんなもなのかはわかりませんが、魏が10年後に滅亡することを考えると、その予兆が見られる争いなのかもしれません。