2020年6月11日発売日の週刊ヤングジャンプ2020年28号「キングダム」第643話を読んだのであらすじ・ネタバレ・感想をまとめました。
本記事はキングダム【最新話】643話のネタバレと感想をまとめた記事になります!
※ネタバレ注意です
【 キングダム 643話 あらすじ・ネタバレ 】
朱海平原での活躍から遂に将軍への昇格を果たした信。
飛信隊の面々とともに村へ帰還し、信の屋敷で三日三晩、祝いの宴が続きました。
【 構成隊員一万人 】
信が将軍になったことにともない、隊の規模も拡大。
飛信隊の構成員も一万人となりました。
これに羌瘣隊の五千人を含めると実に一万五千人。
もはや軍と呼べる数。
これに伴い、信と河了貂を中心に隊の規模に見合った組織化が図られました。
ちなみに、尾平も百人将へと昇格。
【 出陣 】
新たに一万の隊となった飛信隊は、次の実践に備えすさまじい練兵を繰り返していました。
そして一月後。
軍総司令昌平君から号令がかかり、再び激戦の地へと出陣。
目指すのはいまや秦国領土となった「鄴」。
行軍の最中、飛信隊は楽華隊と遭遇します。
信と蒙恬は論功行賞以来の再会。
蒙恬は新しく副長になった愛閃を信に紹介しました。
愛閃は蒙恬の父、蒙武軍にいた将です。
蒙恬から玉鳳隊も一日遅れで「鄴」に向かって発つことを知らされた信。
三軍だけで三万五千の軍勢となることから、自分たちだけでどこかと戦争できてしまうなと蒙恬と話すのでした。
【 信の苛立ち 】
今回出陣の目的は趙・王都「邯鄲」の攻略。
つまり趙を滅ぼす戦い。
領土的には趙の多くを奪い取った秦でしたが、趙軍の多くは健在であり、「邯鄲」は分厚く守られていました。
しかし、それでも今が好機と蒙恬はいいます。
それは李牧が敗戦の責を問われ、未だに牢に繋がれた状態であったからです。
このまま李牧が死罪となれば秦にとってはこの上なく好都合。
蒙恬は戦局や失われる兵のことを考え、李牧の刑死を望んでいましたが、信は望んではいませんでした。
王騎を倒した李牧を自らの手で討ち、天下の大将軍になりたいと思っていたからです。
おそらく李牧がいなければ秦側は多くの命が救われると話す蒙恬に、そんなことわかってると咬みつく信。
自分だってそれはわかってはいる…だけど…
個人の願いと、一万人の兵を預かる将軍としての責任の間でフラストレーションを抱える信。
チッ
つい舌打ちが出てしまうのでした。
【 趙・王都「邯鄲」 】
邯鄲城内では、李牧を救出せんと舜水樹を筆頭とした腹心たちが武力行使に出ていました。
舜水樹は国内の要人を派手に殺めましたが、それは李牧を死刑にすれば本気で戦をを始めるぞという朝廷側への通達。
対して朝廷側も王都の兵を動員してこれに応戦。
「邯鄲」は互いに血をながす内戦状態となっていたのです。
李牧が囚われている地下牢の所在を知らない腹心たちは、少ない情報をもとに襲撃を繰り返していました。
カイネもまたその一人。
少ない手勢を率いて地下牢に侵入を企てますが、王の側近である郭開が仕掛けた罠ばかり。
偽の情報に翻弄されて李牧が囚われている地下牢に辿り着く事が適いません。
身体に矢傷を負いながらも李牧救出を諦めないカイネでした。
その頃、趙王と郭開はいつもの大浴場にいました。
趙王は李牧の死刑を押し進めることを望んでいましたが、郭開は用意周到な男。
いま李牧を殺せば、必ず腹心たちが決死隊となって攻めてくることをよく理解していました。
ならばその腹心たちと兵を少しでも削っておかねばならないと考え、偽の情報と罠を張り巡らせていたのです。
李牧の死刑執行が迫る中、趙の運命は欲望渦巻く大浴場から大きくうねり狂おうとしていました…
キングダム第643話END
【 キングダム第643話感想・考察 】
残念ながら次の敵も引き続き趙となりそうな気配です。
それでも趙の内乱が少し描かれそうなので、久しぶりに政治的な展開を見せてくれるのかもしれません。
ずっと肉弾戦ばかりでしたし、緩急の意味でも政治的な攻防は良いアクセントになるので歓迎です。
【 尾平百人将 】
信は一万人の将、尾平は百人。
単純に個人の能力としてこの数字を捉えると、信は尾平の百倍ということでしょうか。
尾平が百人いても信一人に勝てそうもないですけれど…
ま、それはさておき、たとえ百人でも尾平が将となったのは嬉しい限り。
敵に狙われる確率も上がりますが、活躍するチャンスも増えるハズ。
それは信が百人将だった時に証明しています。
飛信隊の隊としての活躍が描かれる時、必ず歩兵部隊の戦いも描かれます。
その際、尾平の率いる歩兵部隊の見せ場が必ず用意されると思いますので、すごく楽しみ。
尾平が自分の兵を気遣い、先頭に立って戦う姿を想像するだけで胸が熱くなります。
隊の拡大に伴う組閣人事とも呼べる今回の人事、一番記憶に留めておかなければならないのが尾平でしょう。
【 楽華隊の新副長 】
朱海平原で意味のない死を迎えた胡漸副長、またの名を「じい」。
その後釜として愛閃なるイケメンの将が副長として着任しました。
胡漸がそうであったように、やはり蒙家に近い人物であると思われます。
蒙武軍から来たということからもそれが窺えるのではないかと。
何より蒙恬と顔も髪型も似ています。
見た瞬間、影武者としての役割も兼ねているのかなと勘繰ってしまいました。
飛信隊や玉鳳と違って楽華隊はイケメン揃いで、明らかに女性読者層を意識した軍ですね。
そりゃあ「じい」をお役御免にさせるわけです。
愛閃は蒙恬よりも好戦的人物っぽいので、軍師的な副長ではなく、現場でその真価を発揮するタイプなのでしょう。
これで蒙恬はますます軍師寄りの将軍になっていきそう。
【 郭開と趙王 】
郭開が趙王に、あんたがヤバくなったら自分もヤバイのよ的な意味合いのことを臆することなく話していました。
これが郭開の憎めないところ。
趙王もまた、そんな己の欲望を隠さない郭開が好きなのでしょう。
政治も軍事も全ては己の為。
国も民も己のために必要なだけ。
まさに悪の権力者像を体現しているお二人。
特に郭開には、趙を破滅へと導く先導役として更なるクズっぷりを見せてくれると期待せずにはいられません。
【 李牧 】
牢屋に囚われ姿を見せない李牧。
いつものフリであることは間違いありません。
目をギラギラさせ、敗戦など知りませんて顔で自信満々にきっと登場しますね。
私が死刑にならないことはわかっていましたって感じに。
どうもキングダムは威厳を持たせたいキャラには丸っとお見通しだわって演出をつけたがるので、今回もそんな感じに登場しそう。
展開としては前回同様に趙王と取引して現場復帰となるのか。
郭開の策略にあえて乗る形での現場復帰か。
それとも…趙王が危篤となり、次期王が李牧を現場復帰させるのか。
いずれにせよ、李牧の現場復帰が信の闘争心に火をつける事だけは間違いなさそう。