前回までのあらすじ
まずは朝陽川部屋の大包平と横綱の刃皇の取り組みが始まりました。
一気に押し込もうとした大包平を櫓投げで刃皇が振り払って優勝決定戦の決勝へと駒を進めていきました。
そして鬼丸と冴ノ山の勝者が史上最強の横綱と優勝を賭けて戦う権利をつかみ取ることができます。
なかなか上位に定着できませんでしたが、部屋頭として毎日泥で真っ黒になるまで後輩の稽古に付き合ってくれていました。
土俵の上では向かい合ったら力士同士で強い方が勝つのでした。
鬼丸は心の中で横綱に土をつけてくれた冴ノ山に感謝をしていました。
そして取り組みが始まり、鬼丸の強烈な出足を張り差ししによって受け止めました。
稽古場で数え切ないほどぶつかってきたため手の内のみではなく敬愛の念を振り払うかのように鬼気迫る表情となっていました。
火ノ丸相撲【最新話】246話ネタバレ!
二人の立ち会いは五分で廻しを探る展開で幕を開けました。
炎の如く揺らめき焦がすような攻めに強い鬼丸と自在に流れ飲み込む水流であり受けに強い冴ノ山は同じ教えを受けていましたが大きく戦法に違いが出ていました。
朝稽古では分があるのは冴ノ山ではありましたが、場所中に大きく変わり右下手が復活している鬼丸であればその差は埋まっていました。
両者が一歩も譲らず兄弟子の意地に対しても一歩も引きませんでした。
鬼丸の強さを冴ノ山は癪に障るほどに思っていました。
かつて下らないゲン担ぎをしていた頃に慕ってはいてくれてはいましたが動じに弱さも見透かされているような気がしてなりませんでした。
昇進や入門も心から嬉しかったが、鬼丸に慕われ続ける自信がその頃はありませんでした。
みんなの興味が幕内上位の壁に伸び悩む自分から才気溢れる鬼丸へと移っていくのを感じ、部屋の中心が鬼丸になり空気や熱気を作り出していたことに気づきました。
だからこそせめて少し上の強さを持つ存在でありたいと願っていました。
堀は鬼丸が怪我で苦しんでいるときに何も言えなかったことを後悔していました。
しかし鬼丸は番付だけではなく人間性も冴ノ山のことを兄弟子として尊敬していました。
ある日柴木山親方が酔っ払って連れられてきたときに自分が大関になることができずに引退をしたのに弟子をどうしたら大関にできるか知るはずがないことを嘆いていました。
冴ノ山は鬼丸と二人で親方の夢の続きを見せると決心していました。
鬼丸も一度は俯き見失いかけましたが、見上げるといつも横綱を目指し続ける兄弟子の背中がありそれを見て育っていました。
そのため同じ頂を目指す力士として負けるわけにはいきませんでした。
鬼丸が冴ノ山が動いた瞬間に切り返し足技で上体を起こします。
炎のような鬼丸の張り手を穿き刃皇を倒した寄りで一気に攻め込みます。
その攻めに対して鬼丸は土俵際が丁寧な彼に対して後ろに引き不安定な形のまま土俵際に呼び込みました。
土壇場での嗅覚や勝負所での躊躇のなさが今場所の鬼丸が身につけた強さでした。
そして櫓投げ“鬼楼”で冴ノ山を投げ勝利をします。
敗れた冴ノ山は涙を流しながらも全力で戦ってくれたことを感謝し弟弟子として鬼丸のことを誇りに思いました。
横綱刃皇との取り組みが決定し、見つめると穏やかな表情で鬼丸を見る刃皇がいました。
鬼丸はもう一度土俵の上で彼と対話するためここまで上り詰めてきたのでした。
火ノ丸相撲【最新話】246話感想!
鬼丸が同部屋同士の対決を下克上を起こして勝利をして横綱への挑戦権をつかみ取りました。
兄弟子としての強さを見せつけようとした冴ノ山の強さを鬼丸の強さや勝負強さが上回り勝負を決しました。
お互いに親方がかなえられなかった夢の続きを叶えるためにはどちらかが敗れなければいけないという厳しい勝負の世界でした。
お互いが横綱を目指すという堅く強い決心が表れた一番となりました。
鬼丸は今場所ですでに刃皇に敗れています。
草薙への敗戦から迷いや甘さを一切捨て去り圧倒的な強さで大包平を退けています。
鬼丸と戦ったときよりも強さに磨きがかかっていることに違いありません。
穏やかながら闘志を燃やす刃皇に鬼丸は勝利して優勝をつかみ取ることができるのでしょうか!?
全盛期の大和国を超える相撲の神のような強さを持ち合わせた刃皇が最後の壁となって鬼丸に立ちはだかります!